星空撮影の中でも特に人気が高い「天の川」。 撮影した後に行うレタッチのお話です。
天の川のレタッチは少し難しいのですが、巷に出てくる情報はLightroomばかりですよね。
今回はLuminar Neoユーザーの天の川RAW現像(レタッチ)について、僕なりのやり方を解説します。
初心者の方でも実践できる、Luminar Neoでの天の川の現像テクニックを、手順を追って丁寧に解説していきますので、ぜひ参考にしてみてください!


Luminar Neoの天の川レタッチ概要
僕はLightroomユーザーではありませんが、体験版を7日間みっちりと使い倒してきました。
その上であえて言うのですが、天の川のレタッチに関してはLightroomの方がやりやすいです。
Lightroomと比較したうえで、Luminar Neoのレタッチについて解説します。
今回の記事では効果が分かりやすいようにオーバーに補正しておりますので、実際はもう少し控えめにした方が良いと思います。
Lightroomとの比較
僕がLightroomの方が使いやすいというポイントは下記の通りです。
- Lightroomの方がAIマスクが優秀
暗い夜空の写真でも地上と空を判断する精度が高いです。
Luminar Neoは検知しないことも多いので、ブラシを使って手作業でマスク掛けすることも多いです。 - Lightroomの方がノイズ除去が優秀
Luminar Neoのノイズ除去は、高ISOになりがちな星空撮影では少々頼りないです。 - Lightroomの方が補正の効きがいい
特に天の川レタッチで重要な明瞭度やかすみの除去の効きがよく、少し触るだけで天の川のディティールが出てきます。対してLuminar Neoは、効いているのかよく分からないレベルになることもあります。
それでもLuminar Neoを使う理由
天の川のレタッチはさておき、その他の現像ではLuminar Neoの方がさっと現像できて楽だと個人的には感じています。
そしてLigthroomは現在サブスクしかありませんので、費用の面でもLuminar Neoの方が導入しやすいですね。
ノイズ除去としてPureRawを購入したとしても、2年以上使えばLuminar Neo + PureRawの方が安くなります。
確かに天の川のレタッチはLightroomの方がやりやすいですが、コツさえつかめばLuminar Neoでも同じような現像はできます。
ここからは、その手順について詳しく説明していきます。
Luminar Neoを使った天の川レタッチ手順
それでは具体的なレタッチ手順をご紹介します。
ちなみにノイズ処理とレンズ補正はすでに終わったデータを使っているのでご了承ください。
僕は基本的にPureRaw3を使ってノイズ除去とレンズ補正を行っています。
星景写真を撮影していると必ずついて回るのがノイズとの戦いです。 僕はOM SYSTEMのOM-1いわゆるマイクロフォーサーズ機を使っているので、なおさら気を使わなければいけません。 ノイズといっても高感度ノイズと長秒時ノイズがあ[…]
ちなみに元画像はこんな感じです。
ステップ1:全体現像で基礎を整える
まずは、写真全体に共通する基本的な調整を行います。
Luminar Neoの「編集」タブを開くと、すでに現像ツールがセットされていると思うので、ここで全体の基本調整を行います。
「現像」で全体のバランスを調整する
- 露出、スマートコントラスト、ハイライト、シャドウの調整
- 「露出」を使って、全体の明るさを調整します。ヒストグラムを見ながら中央より少し左にくるように調整します。
- 「スマートコントラスト」を上げることで、写真全体のメリハリを付けます。
- 「ハイライト」を調整します。この例では上げていますが、下げることもあります。
- 「シャドウ」を少し上げて、主に地上部明るさを調整します。
- トーンカーブ
- 「現像」ツール内の「トーンカーブ」を軽くS字に調整することで、コントラストがさらに高まり、写真が引き締まります。
- ホワイトバランスの調整
- 空の色味を見ながら調整します。ニュートラルグレーより、「暖かみ」を調整して少し青みを入れる方がSNS映えする色合いになります。
「縁取り」で全体のディティールを整える
「ツール」タブのエッセンシャルにある「縁取り」を使います。
「縁取り」はLightroomの「テクスチャ」や「明瞭度」にあたります。
- 星像や地上部のディティールを整える
この段階では少し整える程度で大丈夫です。
ステップ2:空の調整
写真全体を調整したら、次に「空」を現像していきます。Luminar Neoの「マスキング」機能を活用しましょう。
「AIマスク」で空を簡単に選択できますが、もし上手く選択できなければ線形グラデーションやブラシを使って選択してください。
ちなみに「マスクアクション」で「複製」をクリックすれば現在のマスクをコピーできますので、他のツールを使うときは「貼り付け」をクリックすることで同じマスクを何度も作成する必要はありません。
【現像】で空部分の明るさやコントラスト調整する
「エッセンシャル」から「現像」を選択し空部分の基本調整を行います。
- ライト
- 「露出」を下げて、空をさらに黒く引き締めます。
- 「スマートコントラスト」で星像を調整します。細かい星が多く、見ていて疲れる絵になっている場合は下げることが多いです。
- 白黒
- 白飛びしないように「白レベル」を上げて、明るい星を目立たせます。
- 全体の空の色をコントロールするように「黒レベル」を調整します。
「かすみの除去」でモヤをすっきりさせる
「風景写真」にある「風景写真」を選択し、空部分をハッキリさせます。
- 「かすみの除去」を調整することで、空気中のモヤッとした感じがなくなり、クリアな空になります。
ステップ3:天の川を際立たせる
いよいよ天の川の現像です。
「放射性グラデーション」を使って、天の川を中心に大きく選択します。
地上部も選択されてしまった場合は、ブラシを「消去」にして不要なマスク部分を消していきます。
「現像」で天の川の明るさやコントラストを調整する
「エッセンシャル」から「現像」を選択し、天の川の基本調整を行います。
- ライト
- 「露出」を上げて、天の川を少し明るくします。
- 「スマートコントラスト」を少し上げて、明るい部分と暗い部分を強調します。
- 「ハイライト」を少し上げ、「シャドウ」を少し下げることで、明るい部分と暗い部分の差を広げ、立体感を出します。
- 白黒
- 「白レベル」を少し上げ、「黒レベル」を少し下げることで、天の川の粒子感を強調します。
「カラーハーモニー」で天の川の色合いを調整する
「プロフェッショナル」から「カラーハーモニー」を選択します。
天の川は少しオレンジが入った方が、それっぽく見えるので調整します。
- 全体調整
- 「華麗」と「暖かさ」を調整し、天の川を少し黄色に寄せます。
- カラーコントラストの調整
- 「適用量」を少し上げます。
- 「色相」を少し上げて、色合いを調整します。わずかに黄色っぽくします。
- 最後にもう一度「適用量」で調整します。
- カラーバランスで天の川の明るい部分の色合いを調整する
- 「ハイライト」を選択し、天の川の明るい分を調整するようにします。
- 「シアンーレッド」を少し上げ、オレンジに寄せます。
- 「イエローーブルー」を調整し、天の川の色を決定します。
「縁取り」で天の川の密集感を上げる
「エッセンシャル」から「縁取り」を選択し、天の川の細かさを演出します。
- 「適用量」と「増強」を上げ、天の川の繊細なディテールを持ち上げます。
ステップ4:星々を輝かせる
星空部分の仕上げです。
「マスキング」機能の「ルミノシティ」(明るさ)を選択し、天の川の中でも特に明るい部分や、目立たせたい星だけを選択します。必要に応じてブラシで調整しましょう。
「現像」で天の川の明るい部分や、明るい星を最終調整する
星空の最終調整として、煌びやかに輝く星を演出します。
- ライト
- 「露出」をわずかに上げて、明るい部分を目立たせます。
- 「スマートコントラスト」、「ハイライト」、「シャドウ」をお好みで調整します。
- 白黒
- 「白レベル」を少し上げて、輝きを追加します。
「光沢」でさらに眩しい輝きを表現します
少し滲ますことで、特に明るい部分を強調します。
- 「ソフトオートン」を選択し、自然な滲ませにします
- 「適用量」を調整し、 明るい星々が目立つようにします。
地上部分を調整する
最後に地上部分を星空に合わせて調整します。
同様にマスクで選択してください。
「現像」で空部分と地上のバランスを整える。
「露出」や「コントラスト」を調整し、地上の見え方を調整します。
- 「露出」を調整し、地上部分が暗くなりすぎないように調整します。
- その他のパラメーターを調整し、ディティールや奥行き感を調整します。
まとめ
最終画像はこんな風になりました。
少しやりすぎた感がありますが、どこでどう触ればどうなるのかイメージして頂けたかと思います。
Luminar Neoの天の川レタッチについては、あまり情報がありませんので参考になれば嬉しいです。