レンズのカタログスペックに書かれている「最大撮影倍率」って、何だかよく分からなくって無視しがちな数値ですね。
「数値が大きいほど被写体を大きく写せそうなことは分かるけど、実はよく理解できてない」
そんな人のために解説してみました。
最大撮影倍率とは
「最大撮影倍率」とは被写体を大きさを”1”とした時にどれくらいの大きさで撮影できるかを表した数値です。
メーカーによっては1:3や1:4にように記載する場合もあり、1/3倍(0.33倍)、1/4倍(0.25倍)という意味になります。
つまりこの数値が大きければ大きく写せるということになります。
最大撮影倍率なので、最大までズームして最短撮影距離まで近寄って撮影した時の話になります。
一般的なレンズであれば0.2倍~0.3倍が多く、いわゆるマクロレンズは1.0倍以上で大きく写すことができます。
またよく耳にする「ハーフマクロレンズ」とは、最大撮影倍率が0.5倍のレンズを言います。
どこに対する大きさの話なの
倍率の話は分かったとして、それはどこに対する大きさの話でしょうか?
僕も最初は勘違いしていたのですが、できあがった写真に対する話ではありません。
どんなモニターで見るかや、どんな用紙に印刷するかで変わりますからね。
では、どこに写る大きさのことでしょうか?
答えはカメラのセンサー(撮影素子)に対する大きさです。
例えば撮影倍率0.25倍で10cmのリンゴを撮影した時は、センサー上で2.5cmの大きさとなります。
全くもってピンときませんね。
そうです。ここで大事なことはセンサーの大きさです。
センサーの大きさはフルサイズで36.0mm×24.0mm、APS-Cで22.4mm×15.0mm、マイクロフォーサーズで17.3mm×13.0mmです。
リンゴの例だとフルサイズでは画面いっぱいで少しハミ出すくらいの大きさ。
マイクロフォーサーズでは、もはや半分くらいしか見えないほど大きく写されます。
つまり同じ倍率であってもセンサーサイズによって、写し出される画像は全くことなります。
当然ながらセンサーサイズが大きいほど小さく映りますし、センサーサイズが小さいほど画面に広く写り出されます。
フルサイズは広角に写しやすく、マイクロフォーサーズが望遠撮影がしやすいと言われる理由が分かったかと思います。
「同じ焦点距離でも画角が異なる」と言うのは、こういう事なんですね。
標準レンズの最大撮影倍率比較
ここで各社の標準大三元レンズを比較してみました。
| メーカー | モデル名 | 最大撮影倍率 |
|---|---|---|
| OM SYSTEM | M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO | 0.30倍 |
| Panasonic | LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-35mm/F2.8 ASPH | 0.21倍 |
| NIKON | NIKKOR Z 24-70mm f/2.8 S | 0.22倍 |
| SONY | FE 24-70mm F2.8 GM II | 0.32倍 |
| CANON | RF24-70mm F2.8 L IS USM | 0.30倍 |
各社0.2~0.3倍で設定されているようです。
マイクロフォーサーズで見ると、OM SYSTEMの方がPanasonicより倍率が高く「より寄れるレンズ」と言えるでしょう。
NIKON、SONY、CANONはフルサイズですが、倍率は変わりません。
従って撮影画角はマイクロフォーサーズが優れており、より大きく写せるという事になります。
ただし、これは画角の話ですので、フルサイズの高画素機でクロップすればマイクロフォーサーズ以上にクローズアップした写真になります。
また、同じ大きさで見た時に写りがいいかどうかも別の話です。
まとめ
最大撮影倍率は「被写体をどれだけ大きく写すことができるか」の指標となる数値ですが、センサーサイズによって見え方が異なることが分かったかと思います。
僕の愛用しているOM-1のようなマイクロフォーサーズ機はセンサーサイズの小ささ故、暗所の撮影が苦手であったり、ボケ感が少なかったりします。
でも、大きく写すことに関しては得意なのでクローズアップ写真なんかは有利なんですね。
大事なことは、それぞれの特性を理解して使うことだと思います。
花のクローズアップ写真や、小さい商品の撮影をしたい人は「最大撮影倍率」をぜひ気にしてレンズを選びをして下さい。
それではまた